高速バス

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このところ、現場に出かける交通手段はもっぱら「高速バス」。
圧倒的にコストが安い。確かに所要時間は不安定だけれども、それは自分で運転する車でも同じこと。列車は安定しているけれども、あずさ回数券を使っても3000円はかかる上に、甲斐大泉まで行こうとすると本数が少ないという欠点もあります。


昼間の高速バスは案外時間をつぶすのが難しい。
夜行ならば寝てしまえばいいけれど、昼間だとそうもいかないし、八ヶ岳に行くには新宿から二時間半。ひたすら寝るには危険な(寝過ごすという意味で)距離です。
私の車中の過ごし方はいつもワンパターン。新宿を出たらおもむろに文庫本を出す。たいがい一時間で眠くなるから、本を閉じて夢の中へ・・・。
双葉SAでの休憩で目を覚まし、約20分で長坂高根バス停に到着。


今日の文庫本は「こころ」。いわずと知れた夏目漱石の名作です。
小説の冒頭、主人公は「先生」と上野に出かけます。花盛りの上野の喧噪を抜けて、博物館から鴬谷へ。

あの界隈には、当時の面影が色濃く残っていると思うのは私だけでしょうか。
建物も路地も風景も、全く変わってしまったのは当然でしょう。でも、明治の文人が愛した、あのゆったりした時間、空気感。

小説に登場する花の時期。
不忍池の南から、上野恩賜公園の緩やかな坂は両側が花盛り。精養軒を右手に見ながら、花見客で賑わう花のトンネルを抜けると、博物館手前の噴水に出ます。左に降りて、都美の脇を抜けると喧噪は遠くはなれ、奏楽堂の佇まいは既に落ち着きを取り戻した文化の香りがします。
明治に書かれた小説を現代に読む私が、全く違和感がないどころか、気持ちよいくらいすんなり腑に落ちる。名作のこんな楽しみ方も、アリなのではないでしょうか。


この界隈は、漱石の小説にはよく登場すると思います。
「こころ」ではここで「恋は罪悪だ」と「先生」に言わしめ、「三四郎」では運命的な出会いがあり、「彼岸頃迄」では甘味処で年老いた父親とあんみつを食べたりします。

「虞美人草」では精養軒のカフェで象徴的な出来事があります。
夕涼みにオープンかフェに集まる人々の中に、意外な男女連れを見つけて展開するストーリーと登場人物の心の動きは、薄暮の不忍池をわたる風のように気まぐれだったのかと、思ったりします。




「先生」の奥さんの告白のあたりで、眠くなりました。
一眠りして、目を覚ましたら、もうすぐ八ヶ岳です。




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コメント(2)

懐かしいhiroさん文章にちょっと笑ってしまいました
寝過ごさずに目的地についたでしょうか♪

訪問ありがとうございます。

実は高速バスって、いままであまり乗ったことがなくて・・・。
降りるときに普通の路線バスのように「つぎ降ります」ボタンを押すんですね。

小心者の私はちょっとドキドキしてしまいます。なので、いまのところ乗り過ごしていません(笑
慣れてくると、やばいかも〜


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このページは、hiroが2008年7月17日 00:11に書いたブログ記事です。

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